【名指し効果と傍観者効果】人の名前を呼ばないと損です
こんにちは!りょうです。
今日は人に何か頼む時は、名前を呼ぶことのメリットについてお話しします。
またそれに伴う、責任の話もしていきます。
人間関係を円滑にするために非常に大事なことなので、ぜひ最後までご覧ください。
部下や同僚に頼みがあるときは、名前を呼ぶと相手は気持ちよくなり、こちらの言う通りに動いてもらいやすくなります。
人は「集団の中のひとり」だと思われるとなかなか動こうとしません。
「田中さん、お願いします」と名指しされる方が動きます。
これを名指し効果といいます。
名指し効果
人は名前を呼ばれるとお互いに親近感を抱きます。
また、集団の中では名前を呼ぶことで没個性化を防ぎ、個人の責任感を引き出すことができます。
人は基本的に名前を呼ばれることを心地よく感じ、呼んでくれた相手に好感を持ちます。
なぜなら名前を呼ばれると自分の存在を認められたと感じるためです。
人は自分の存在を認められたい生き物なんですね。
集団の中で動いて欲しい場合は
人は集団の中にいると、「周りの人がやるだろう」という考えになり、自らは行動しづらい生き物です。
なぜなら、周りに自分以外の人がいると責任が分散されるためにその現象は起こります。
人に行動してもらいたい時は、名指しをする事で名指しされた当人だけに責任がいくため、行動してくれる確率はグッと上がります。
名指し効果とは別ですが、責任が分散されるという特徴を持つ、ぜひ知っていて欲しいものがあります。
それは
「傍観者効果」
です。
傍観者効果とは
傍観者効果とは集団心理の一つです。
ある事柄に対して、自分以外に傍観者がいる時には率先して行動を起こさない心理です。
自分以外の傍観者の人数が多いほど、その効果は高いと言われています。
その効果が顕著に現れた有名な事件があります。
それは1964年にニューヨークで起こった婦女殺人事件、キティ・ジェノヴィーズ事件です。
この事件では、深夜に自宅アパート前で女性が暴漢に襲われた際、彼女の叫び声で付近の住民38人が事件に気づき目撃していたにもかかわらず、誰一人警察に通報せず助けにも入らなかったというものです。
結局、暴漢がその後二度現場に戻り、彼女を傷害・強姦したにもかかわらずその間誰も助けには来ず、彼女は死亡してしまいました。
これは傍観者が38人が全員「あの人が通報してくれるだろう」と考え傍観者効果が働いた結果です。
怖いですよね。。
キティ・ジェノヴィーズ事件から学ぶこと
私たちがキティ・ジェノヴィーズ事件から学ぶことは、人は大人数だと責任を他の人になすりつける傾向があるという特性を知ることです。
例えば、あなたが心臓発作にかかり、駅のど真ん中で倒れたとします。
そこであなたは助けを呼びます。
ここで問題です。
もしあなたが倒れた駅が
1.人通りが少ない田舎の駅で助けられる確率
2.人通りの多い都会の駅で助けられる確率
それぞれ何パーセントぐらいだと思いますか?
正解は
1.人通りの少ない田舎の駅で助けられる確率は70%
2.人通りの多い都会の駅で助けられる確率は20〜30%
になります。
ここまで読まれた方はお分かりだと思いますが、これは傍観者効果が起こった結果です。
傍観者効果の対策
もしあなたが前述した例のように、心臓発作で助けを求める当事者だとしたら、どうすれば助かる確率を上げられるのでしょうか。
ここまで読まれた方であれば、すでに検討がついていると思います。
それは責任を分散させず、1人に責任を持ってもらう必要があります。
「助けてください!!」
ではなく、
「そこの赤いセーターのお姉さん、助けてください」
と個人が特定できるように助けを求めるのです。
そうすると傍観者効果は働かず、あなたが助かる確率はグッと上がります。
この効果を知っているだけでも、傍観者効果は働きづらくなります。
つまり、この時点であなたは傍観者効果の縛りから解き放たれています。
もしあなたが街中で歩いていて、誰かが助けを求めていた場合、
「周りの人たちがなんとかしてくれるだろう」
と考えるのではなく、あなたが率先して助けてあげてください。
周りはキティ・ジェノヴィーズ事件の時と同じく「周りの人たちがなんとかしてくれるだろう」と考えています。
今日はここまでにします。
おわり。